原木の木表木裏 :2015年2月23日
先日木表木裏の説明をさせて頂きましたが
いささか言葉足らずのところがありましたので なおもしつこく書かせて頂きます
下写真は斜面に立っている桧を撮影しました 斜面に向かって丸太が弓なりに曲がっています
もちろん個体差が有り 曲りの程度もそれぞれ違いますが おおむね斜面に生育した原木は斜面に向かって少し曲がっています
木表木裏で区別しますと 原木の斜面側が木表で反対側が木裏になります
下写真は市場で撮影した杉原木の写真です 緑矢印が木表方向で 青矢印が木裏方向になります この原木市場では小径木を枕にして丸太を陳列しておりますが こうすると少し曲りの有る丸太でもすわりが良くなります
なぜ 木表木裏を見分ける必要が有るかと言いますと 木表木裏で木材の性質がかなり違ってくるからです 通常木表側が製材する者にとって 一番おいしい部分で節が少なく厚みが有り癖(アテ)の無い部分になります まずはおいしい部分からいかに良質な製品を製材するかと言うことを考えます
もう一つ重要なことは 製材後の製品の変形を考慮する必要が有るからです 赤枠で囲った部分で板材を製材した場合 赤→で示した方向に板が横反りをします (もちろん製材したすぐにではなく乾燥するにつれ変形します) 反りを見越して大きめに製材し乾燥後挽きなおす必要があります
角材を製材する場合にも 木表を正面になるように製材しないと 角材が斜めの方向に反ることになります そうなると真っ直ぐな角材に修正できなくなります
殆どの原木にこのようなことが当てはまりますが
もちろん生育場所により個体差が有り ほとんどアテの無い原木もあります
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